夏の風物詩、へちま
昔から、へちまは日本人の生活にとって、とても身近な作物でした。
食べることもできるし、たわしにもなるし、化粧品にもなる。すごい植物です。
しかし藤棚ぐらいの大型の支柱が必要で、実も大きいため、都市部の一般家庭では、なかなか栽培が難しい品種でもあります。
そのせいか、かつては小学校の理科の教材でしたが、今はあまり扱われなくなったようですね。
さて、へちまとは、具体的にどのように役に立つ植物なのでしょう?
あらぶる自然派 へちまタワシ
お風呂で体を洗う時、どのようなものがよく使用されているでしょう?
多くの方がボディスポンジ、またはボディクロスを使われているのではないかと思います。
ボディスポンジ、ボディクロスが一般家庭に普及しだしたのは高度成長期の頃です。そして豊かになるにつれ、さまざまな色やデザインの商品がでてきました。
・・・では、これらの商品が普及する前は何を使っていたのでしょう?
実は多くの家庭で、へちまの実を干したのもを使っていたのです。
いわゆる「へちまタワシ」ですね。
へちまタワシ、子供の頃に祖母の家で使ったことがあります。
固くてゴワゴワして、泡立ちも決して良いとは言えない。ワイルドで粗い使い心地でした。幼心に自宅の市販のボディクロスのほうがずっといいと思ったものです。
でも、数十年たち、工業品にあふれてる今は、こうした自然派な品をもう一度使ってみたい気もします。
へちまは化粧水の材料になる
へちま化粧水についてご存知の方は多いのではないでしょうか?
昭和の頃はへちまは化粧水にもなると、一般的に言われていました。
現在も一部の化粧品がへちまを材料にしていることをうたっています。
資生堂などの化粧品が贅沢品だった時代は、へちまの化粧水がよく使われていたんですね。
当時は、へちまと同じウリ科のきゅうりを利用した、きゅうりマスクなんてものも人気がありました。
きゅうりの薄切りを直接、顔に貼り付けるのです。韓国ドラマなんかでは今でもやってるシーンを見ることができます。
きゅうりパックが消えた理由
上記したきゅうりパック、日本では近年、めっきり見ることがなくなりました。
どうしてでしょう?
実はきゅうりにはソラレンという紫外線に反応してシミの原因になる物質が含まれています。そのことがマスコミを通して広がり、日本では、きゅうりマスク(パック)が廃れていったのですね。
・・・では、きゅうりと同じウリ科のヘチマにもソラレンが含まれているのでしょうか?
検索してみたところ、グレーといった感じです。
ヘチマも同様にソラレンが含まれているとするサイトもあれば、きゅうりと違ってヘチマは安全というサイトもある。けれども、ソラレンが含まれてないと断言しているところはない・・・
現在でもヘチマ水を称した化粧品は売られていますから、論議になると困るところかもしれませんね。
ちょっと心配なソラレン。でも、夜、寝る前など紫外線に当たらない環境であれば問題ありません。
中華圏などでも、きゅうりパックは夜に行うよう勧められています。
昔から伝えられてきたとおり保湿効果は間違いありませんからね。
へちまは、もちろん食べられる!
キュウリの仲間であるへちまは食用にもなります。れっきとしたウリ科の野菜の一種です。
へちま料理のレシピもたくさんあります。
出典https://matome.naver.jp/odai/2142216639525437501
にがうり(ゴーヤ)と間違えてしまう人もいそう。