尋常小学校の教科書より:「箱の中は誰でしょう?」

「この箱の中に、面白い人がいます。当ててごらんなさい。」
「その箱をかしてください。」
「はい。」
「ふっても、ようございますか?」
「はい。」
「たいそう、かるうございますね。この人はどんな色の着物を着ていますか?」
「赤い着物を着ています。」
「それは女の子でしょう?」
「いいえ」
「それでは男の子ですか?」
「いいえ、年よりです。」
「どうも、こまりました。どんな顔をしていますか?」
「顔じゅう、ひげだらけです。」
「それでは手も足もないでしょう?」
「はい。」
「わかりました。だるまさんです。」

 

Related Posts

1分で読める!明治時代の女子のつとめ

女子のつとめは、多くが家の中の仕事です。 食べ物を用意し、衣…

明治時代の教科書:1分で読む伊藤小左衛門 後編

前編あらすじ:三重県の農家 伊藤小左衛門は茶畑を作り、開港し…